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はじめての CentOS5.5 phpMyAdmin 設置


phpMyAdmin-2.11.11 を設置する準備


phpMyAdmin は mysql をブラウザ上で視覚的に見ながら操作することができるツールです。
ここでは、phpMyAdmin-2.11.11-all-languages.tar.bz2 をサンプルとして使用し、config.inc.php の編集をし、mcrypt 拡張、 mbstring 拡張のインストールをしてみます。
ただし、ここで設置する方法は、あくまでもローカル内での検証環境用としてですので、apache 、 mysql 、 phpMyAdmin とも、セキュリティはまったく考慮しておりません。 公開するにはセキュリティをもっと洗練させる必要がありますので、このまま外部へ公開などされませんようにご注意ください。


dag リポジトリを使っての phpMyAdmin のインストール方法は簡単にですが、別途こちらに記載してあります。




以下の編集や操作は root ユーザにて行います。


Apache Web サーバーと mysql サーバーインストール

画面上部のアプリケーションメニューより、ソフトウェアの追加 / 削除 の項目をクリックします。

ソフトウェアの追加/削除


左側ペインで "サーバー" を選択し、右側ペインより " MySQL データベース " と " Web サーバー " のところにチェックをいれ、下の "適用" と表示されているボタンを押します。(この時、インストールCDやインストールDVD を求められることもあります。)
しばらくすると元の画面にもどりますので、インストールはこれで終了です。

サーバー選択画面



Apache Web サーバーの起動と停止

Apache Web サーバーと mysql サーバーはインストールしただけでは起動していません。起動させるには画面のなにもないところで右クリックし、表示されたメニューから "端末" をクリックして表示させ以下のように入力して、それぞれのサーバーを起動させます。


Apache Web サーバーを起動させるときには以下のように緑色の文字列を入力して Enter キーを押します。

# service httpd start    ← Enterキーを押す。

以下の画像のように " ok " のステータスが戻ってくれば起動完了です。

httpd start

本当に Web サーバーが起動しているのかどうか、確認してみましょう。
ブラウザを表示させ、アドレス欄に " http://localhost " と入力してEnterキーを押してみます。
いかがでしょう? 下のようなページが表示されたでしょうか?

apache画面

web サーバーを停止させるときには以下のように入力して、Enterキーを押します。
# service httpd stop    ← Enterキーを押す。

apache が起動していないと、アドレスバーに http://localhost と入力してみてもエラーメッセージが表示されます。

20101017.png


もしも CentOS 起動時に自動的に他のサービスと共に起動させておきたいのであれば 以下のように端末で chkconfig コマンドで httpd を on にしておけばいいと思います。

# chkconfig httpd on    ← Enterキーを押す。



mysql サーバーの起動と停止

" mysql サーバー " の場合も端末で以下のように入力して起動させます。

# service mysqld start    ← Enterキーを押す。

これも以下の画像のように " ok " のステータスが戻ってくれば起動完了です。

mysqld start

mysql サーバーを停止させるときには以下のように入力して、Enterキーを押します。

# service mysqld stop    ← Enterキーを押す。





もしもmysql サーバーも CentOS 起動時に自動的に他のサービスと共に起動させておきたいのであれば 以下のように端末で chkconfig コマンドで mysqld を on にしておけばいいと思います。

# chkconfig mysqld on    ← Enterキーを押す。





phpMyAdmin ダウンロードと DocumentRoot への設置


phpMyAdmin-2.11.11-all-languages.tar.bz2 ダウンロード

http://www.phpmyadmin.net/home_page/downloads.php よりphpMyAdmin 2.11.11 の phpMyAdmin-2.11.11-all-languages.tar.bz2 を選択し、デスクトップへダウンロードしておきます。
(もちろん、ダウンロードする場所は自由ですが、ここでは説明の便宜上デスクトップとしました。的確変更してください。)
CentOS5.5 では、phpMyAdmin 3.3.7 には対応しておりませんので、間違えてダウンロードされませんように。

phpMyAdmin-2.11.11-all-languages.tar.bz2



ダウンロードした phpMyAdmin-2.11.11-all-languages.tar.bz2 をインストールします。端末を表示させ、以下のように緑色の文字のところを入力し、Enterキーを押します。

# cd Desktop/    ← Enterキーを押す( デスクトップへ移動 )。
# tar -jxvf phpMyAdmin-2.11.11-all-languages.tar.bz2    ← Enterキーを押す( 解凍 )。
20101012-jxvf.png


今度はデスクトップに解凍してできた phpMyAdmin-2.11.11-all-languages のディレクトリの名前を変更しておきます。
" phpMyAdmin-2.11.11-all-languages " と言う名前を " phpMyAdmin " に短くしてしまいましょう。
" phpMyAdmin-2.11.11-all-languages " のディレクトリ上で右クリックして名前の変更を選択してもよし、 端末から " mv " コマンドでリネームする場合は、以下のように緑色の文字列を入力して Enterキーを押します。

# mv phpMyAdmin-2.11.11-all-languages/ phpMyAdmin/    ← Enterキーを押す( 名前の変更 )。


※ これはローカルの検証用ですから、こうしたわかりやすい名前にしてあります。
  この名前でこのままのセキュリティで公開することは考慮に入れておりませんし、非常に危険です。ご了承ください。


phpMyAdmin の設置場所

今度は phpMyAdmin を設置するのですが、apache の初期状態である DocumentRoot がどこなのかを見てみたいと思います。
apache の設定ファイルである " httpd.conf " は /etc/httpd/conf/ にあります。 そこまで移動しておいて、httpd.conf を less コマンドで開いて確認します。


### Section 2: 'Main' server configuration の項目の中に以下のように設定されている箇所がありました。


 #
 # DocumentRoot: The directory out of which you will serve your
 # documents. By default, all requests are taken from this directory, but
 # symbolic links and aliases may be used to point to other locations.
 #
 DocumentRoot "/var/www/html"
 

一番下に DocumentRoot "/var/www/html" と記述されています。 これが初期状態の html ファイルの置き場所です。
つまり私たちユーザが作成したものは /var/www/html/ に配置するのがデフォルトになります。
もちろん、これらのファイルなどを置く場所を自分のサーバーなら変更することは可能ですし、本来ならその方が好ましいのですが、 ここでは、初期状態のままの場所へ設置したいと思います。

※ 後で、慣れてきたら、ご自分の好きな場所を DocumentRoot に設定し、試されるのもよろしいかと思います。

デスクトップに解凍し、リネームした phpMyAdmin のディレクトリを /var/www/html に移動させます。
以下のように端末で緑色の文字列を入力して Enterキーを押します。現在地は Desktop とします。
もちろん、端末でコマンド入力するのが面倒なら、Windows のように phpMyAdmin のディレクトリを右クリックで切り取って、 /var/www/html/ へとペーストさせてもOKです。

# mv phpMyAdmin/ /var/www/html/phpMyAdmin/ ← Enterキーを押す( /var/www/html/ に phpMyAdmin/ を移動 )



※ もし、DocumentRoot の変更方法について知りたいと思われるのでしたら、本家 Apache HTTPサーバの DocumentRoot ディレクティブをごらんください。





config.inc.php の編集と phpMyAdmin の動作検証


config.inc.php の作成

/var/www/html/ に移動させた phpMyAdmin/ に config.sample.inc.php と言う名前のファイルがありますので、 このファイルをコピーし、名前を " config.inc.php " と変更しておきます。 もちろん、元のファイルをそのまま使ってもよろしいのですが、何か異常があった時には元のファイルがあればまた、そこから作り変えることができますので、念のために元のファイルは残しておきたいと思います。

20101013-config-inc.png


config.inc.php の編集

作成した config.inc.php を 何かエディタで開いてみてください。 私は vi を使用しましたが、 まだ慣れていないユーザには、 gnome の gedit が使いやすいかもしれません。

下の緑色の文字のところへ、自分だけにしかわからない文字列を半角英数字で記述して、上書き保存します。
編集はこれで終わりです。

<?php
/* vim: set expandtab sw=4 ts=4 sts=4: */
/**
* phpMyAdmin sample configuration, you can use it as base for
* manual configuration. For easier setup you can use scripts/setup.php
*
* All directives are explained in Documentation.html and on phpMyAdmin
* wiki <http://wiki.phpmyadmin.net>.
*
* @version $Id$
*/

/*
* This is needed for cookie based authentication to encrypt password in
* cookie
*/
$cfg['blowfish_secret'] = 'ここへなにか文字列を入れる'; /* YOU MUST FILL IN THIS FOR COOKIE AUTH! */

/*
* Servers configuration
*/
$i = 0;

/*
* First server
*/
$i++;
/* Authentication type */
$cfg['Servers'][$i]['auth_type'] = 'cookie';
/* Server parameters */
$cfg['Servers'][$i]['host'] = 'localhost';
$cfg['Servers'][$i]['connect_type'] = 'tcp';
$cfg['Servers'][$i]['compress'] = false;
/* Select mysqli if your server has it */
$cfg['Servers'][$i]['extension'] = 'mysql';
/* User for advanced features */
// $cfg['Servers'][$i]['controluser'] = 'pma';
// $cfg['Servers'][$i]['controlpass'] = 'pmapass';
/* Advanced phpMyAdmin features */
// $cfg['Servers'][$i]['pmadb'] = 'phpmyadmin';
// $cfg['Servers'][$i]['bookmarktable'] = 'pma_bookmark';
// $cfg['Servers'][$i]['relation'] = 'pma_relation';
// $cfg['Servers'][$i]['table_info'] = 'pma_table_info';
// $cfg['Servers'][$i]['table_coords'] = 'pma_table_coords';
// $cfg['Servers'][$i]['pdf_pages'] = 'pma_pdf_pages';
// $cfg['Servers'][$i]['column_info'] = 'pma_column_info';
// $cfg['Servers'][$i]['history'] = 'pma_history';
// $cfg['Servers'][$i]['designer_coords'] = 'pma_designer_coords';

/*
* End of servers configuration
*/

/*
* Directories for saving/loading files from server
*/
$cfg['UploadDir'] = '';
$cfg['SaveDir'] = '';

?>



ブラウザで動作確認

最初に、httpd と mysqld をインストールして、起動させてありますから、準備は整っています。
ブラウザを開いて、アドレスバーに http://localhost/phpMyAdmin と入力して Enterキーを押してみてください。

"クッキーを有効にしてください" と " mcrypt 拡張をロードできません " 云々のメッセージが表示されていますので、 ちょっと Language を 日本語 - Japanese (utf-8)に変更してみます。

20101014-pnpmyadmin.png



"クッキーを有効にしてください" のメッセージは消えましたが、 " mcrypt 拡張をロードできません " 云々のメッセージが消えません。 でも、まぁ、とりあえず中へ入ってみます。初期状態の phpMyAdmin はパスワードが設定されていませんので、 root ユーザでパスワードは入力せずに実行ボタンを押します。

20101015-pnpmyadmin.png



" php の mbstring 拡張が見つかりませんでした " 云々と " mcrypt 拡張をロードできません " 云々のメッセージが表示されてしまっています。 utf-8 はマルチバイト文字ですから、それで表示されてしまったと思います。ま、このままでも使うには使えるのですが・・・・?

20101016-pnpmyadmin.png


前のバージョン(少なくとも4系より前?)には mcrypt 拡張も mbstring 拡張も入っていたそうですが・・・・・ どうやら手作業でインストールするよりなさそうです。では、次にこの2つの拡張をインストールしてみたいと思います。






mcrypt 拡張と mbstring 拡張のインストール


mcrypt 拡張のインストール

端末を表示させて、以下のように入力し、Enterキーを押します。

# yum install php-mcrypt    ← Enterキーを押す。

すると以下の画像のようにインストールが始まります。
途中で、ダウンロードしてもいいかどうか問いかけてくるので、キーボードの " y " を押して続けさせます。
Complete! と表示されれば、インストールは完了です。

20101006-mcript.png




mbstring 拡張のインストール

上記のmcript 拡張のインストールと同じように、端末を表示させて、以下のように入力し、Enterキーを押します。

# yum install php-mbstring    ← Enterキーを押す。

あとは同じようにインストールが始まり、途中で、ダウンロードしてもいいかどうか問いかけてくるので、 キーボードの " y " を押して続けさせ、Complete! と表示されるまで待ちます。

20101007-mbstring.png



ブラウザから再度の確認

ブラウザで確認する前に、以下のように端末に入力して mysqld を再起動させます。

# service mysqld restart    ← Enterキーを押す。

上記の操作が終わったら、ブラウザを起動させ、先ほどと同じようにアドレスバーに " http://lodalhost/phpMyAdmin " と入力し、Enterキーを押します。

今度は、" クッキーを有効にしてください " だけのメッセージになりました。

20101009.png

Language を 日本語 - Japanese (utf-8)に変更するとメッセージが消えました。 ユーザ名を root と入力し、実行ボタンを押してログインします。

20101010.png

ここも今度はメッセージが表示されていません。

20101011.png



以上で phpMyAdmin の設置は完了です。

"特権" と書かれている項目で新規のユーザを作成し、アクセス権や管理権限などを設定します。
"データベース" と書かれている項目で新規のデータベースを作成することができます。

また、 phpMyAdmin のテーマなどを変更する場合には、http://www.phpmyadmin.net/home_page/themes.php からバージョンにあった theme をダウンロードして解凍し、/var/www/html/phpMyAdmin/theme/ におけば、上の画像の " テーマ/スタイル " のところで選択することができるようになります。

20101018-theme.png